【8月9日】~それもこれも日銀のせい~
2024年8月9日
どんなにド偉い偉人であろうと、やっちまった事件の一つや二つはあるでしょう。
万有引力の法則を発見したニュートンでさえ株式投資の失敗があるそうですから。
イギリスでの投資ブームがピークを迎える際に株価が上昇しきった貿易会社の株を購入し大暴落となったそう。
今の価値に換算して数億円をフッ飛ばしたらしいので、さすがに脂汗だけでは済まなかったでしょうね。
その相場で金銭的にも精神的にも深い傷を負ったニュートンは次の言葉を残したとされます。
曰く、『私は天体の動きは計算できるが、人々の狂った行動は計算できない』
自身の判断の甘さを市場参加者のせいにしている点で鼻に突く物言いに辟易しますが、それはさておき、頭脳明晰な天才学者ですら大損を被ってしまう。
それが市場の悪魔的魅力と言えるのかもしれませんね。
上は余談です。
8月5日、日経平均はブラックマンデーを超える下落幅を記録し、翌日は反転となるなど過去最大の上昇幅・下落幅を試す展開となりました。
理由はみなさんご存じ、日銀が政策金利を0.25%引き上げたことに起因します。
数字自体は0.25%ですから別段大したことではないのですが、実は超金融緩和によって世界中に円がばらまかれた結果、ヘッジファンドのような厄介者にキャリートレードの資金源として利用されてしまい、それが手仕舞いに向かったようです。
キャリートレードの蛇口が絞られることを懸念したヘッジファンドが巻き戻したため、強烈な株安・円高に見舞われる結果となりました。
当の日銀もニュートン同様、さぞ冷や汗をかいたことでしょう。
1990年バブル経済の真っ只中、行き過ぎた不動産価格の鎮静化を目的に大蔵省が行った「総量規制」を思い出します。
この通達は劇薬のような効果を発揮し、土地バブルは崩壊の道をたどったのは皆さんの知る通りです。
そして今回の利上げが信用創造の歯車として逆回転した場合、超金融緩和の期間が長かった分、予想以上のスピードで回り始めるかどうか。
経済や金融で利用される信用創造は時として木製積み木のジェンガのようにトランシェ構造になっていて、一定以上の力が作用した場合、大崩れを起こす可能性があるからです。
そもそも人間は本能があらかじめ壊れた動物と言われていますが、その代わりに知恵を持っていて、その知恵が文明を生み出し、生態系ピラミッドの頂点に君臨させ、こんなひどい世界を作り上げてしまいました。
その最たる愚行が金を所有したがるということです。
本来は物々交換の道具でしかなかった金が、人間の頭の中だけで金の所有という概念が生み出され、それによって戦争や殺戮を繰り返してきました。
人類の歴史は早い話、金の奪い合いの歴史です。
金が人を狂わせるのであれば、金には人間を滅ぼしたいと欲する引力があるのかもしれません。
長々とくだらない話を、、、。
それもこれも日銀の失策のせいです。
先行きの予測不能な動向に投資家の戸惑いは深まるばかり。
過去の例で言うと、ブラックマンデーは10月に発生してから2か月間、1日に3%前後の大きな変動を繰り返し、12月に2番底を付けてから復調に向かいました。
1929年の世界恐慌も10月末の暴落後、11月半ばまでだらだらと下落が続き、同じく二番底をつけて落ち着きました。
つまり今後もしばらくの間は市場の「なぜ」や「WHY」は続くとみられます。
とは言え、いつまでも理屈抜きの相場が続くわけではありません。
異常なことは度々起きますが、長くは続くないのです。
よって、この売られ過ぎの相場は早晩、底を打って戻るでしょう。
次の上昇トレンドをつかみたいと思います。
投資調査部 内田
万有引力の法則を発見したニュートンでさえ株式投資の失敗があるそうですから。
イギリスでの投資ブームがピークを迎える際に株価が上昇しきった貿易会社の株を購入し大暴落となったそう。
今の価値に換算して数億円をフッ飛ばしたらしいので、さすがに脂汗だけでは済まなかったでしょうね。
その相場で金銭的にも精神的にも深い傷を負ったニュートンは次の言葉を残したとされます。
曰く、『私は天体の動きは計算できるが、人々の狂った行動は計算できない』
自身の判断の甘さを市場参加者のせいにしている点で鼻に突く物言いに辟易しますが、それはさておき、頭脳明晰な天才学者ですら大損を被ってしまう。
それが市場の悪魔的魅力と言えるのかもしれませんね。
上は余談です。
8月5日、日経平均はブラックマンデーを超える下落幅を記録し、翌日は反転となるなど過去最大の上昇幅・下落幅を試す展開となりました。
理由はみなさんご存じ、日銀が政策金利を0.25%引き上げたことに起因します。
数字自体は0.25%ですから別段大したことではないのですが、実は超金融緩和によって世界中に円がばらまかれた結果、ヘッジファンドのような厄介者にキャリートレードの資金源として利用されてしまい、それが手仕舞いに向かったようです。
キャリートレードの蛇口が絞られることを懸念したヘッジファンドが巻き戻したため、強烈な株安・円高に見舞われる結果となりました。
当の日銀もニュートン同様、さぞ冷や汗をかいたことでしょう。
1990年バブル経済の真っ只中、行き過ぎた不動産価格の鎮静化を目的に大蔵省が行った「総量規制」を思い出します。
この通達は劇薬のような効果を発揮し、土地バブルは崩壊の道をたどったのは皆さんの知る通りです。
そして今回の利上げが信用創造の歯車として逆回転した場合、超金融緩和の期間が長かった分、予想以上のスピードで回り始めるかどうか。
経済や金融で利用される信用創造は時として木製積み木のジェンガのようにトランシェ構造になっていて、一定以上の力が作用した場合、大崩れを起こす可能性があるからです。
そもそも人間は本能があらかじめ壊れた動物と言われていますが、その代わりに知恵を持っていて、その知恵が文明を生み出し、生態系ピラミッドの頂点に君臨させ、こんなひどい世界を作り上げてしまいました。
その最たる愚行が金を所有したがるということです。
本来は物々交換の道具でしかなかった金が、人間の頭の中だけで金の所有という概念が生み出され、それによって戦争や殺戮を繰り返してきました。
人類の歴史は早い話、金の奪い合いの歴史です。
金が人を狂わせるのであれば、金には人間を滅ぼしたいと欲する引力があるのかもしれません。
長々とくだらない話を、、、。
それもこれも日銀の失策のせいです。
先行きの予測不能な動向に投資家の戸惑いは深まるばかり。
過去の例で言うと、ブラックマンデーは10月に発生してから2か月間、1日に3%前後の大きな変動を繰り返し、12月に2番底を付けてから復調に向かいました。
1929年の世界恐慌も10月末の暴落後、11月半ばまでだらだらと下落が続き、同じく二番底をつけて落ち着きました。
つまり今後もしばらくの間は市場の「なぜ」や「WHY」は続くとみられます。
とは言え、いつまでも理屈抜きの相場が続くわけではありません。
異常なことは度々起きますが、長くは続くないのです。
よって、この売られ過ぎの相場は早晩、底を打って戻るでしょう。
次の上昇トレンドをつかみたいと思います。
投資調査部 内田