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【真実一路】内田晋也の投資コラム

【8月10日】~恐るべし、そして許すべからず~

2023年8月10日

第二次世界大戦で使われたドイツの暗号機「エニグマ」、皆さんもどこかで耳にされた方も多いでしょう。

戦時の真っ只中、その暗号解読に英国の天才数学者が成功し、連合国の勝利に大きく貢献したのは有名な話です。

実はこの功績は戦後長らく秘匿され、解読した数学者自身もその後非業の死を遂げるなど、どうも政府がらみの生臭い力が働いたと言われています。

イギリスによるエニグマ解読が戦後も秘密にされたのは、この暗号機を各地の植民地に使わせて、植民地の生の情報を盗み出すためといわれています。

言うなれば身内をだまし、功労者を使い捨てにしてでも相手の胸の内を探り、出来る限り有利に交渉を進めたい。

国家の情報戦の非情さを実に端的に表している一例と言えるでしょう。

上は余談。

ワシントンポストが伝えたところによると、2020年、中国軍ハッカーが日本の防衛省システムに侵入したという。

「近年でもっとも深刻なハッキング」だそう。

浜田防衛省は防衛省から情報が漏れた事実は確認できないとする一方、侵入については否定していないわけで。

要するに、安全保障に関わる極めてデリケートな機密がかなりの危険にさらされた可能性があるのです。

孫子の兵法を生み出した謀略国家を甘く見てはなりません。

”彼を知り、己を知れば、百戦して殆うからず”

中国軍、恐るべし、そして許すべからず。

日本と防衛情報を共有する米国は気が気でないでしょう。

なぜなら日本がハッキングを許せば、米国の重要な情報が筒抜けになるわけで。

「秘密は刃物だから、子どもと愚か者には漏らしてはならない」

何か有名な喜劇に出てくるセリフのようで。

ともかくも、一刻も早く対策を急がねばなりません。

アメリカが日本を子供か愚か者と疑う前に。

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投資調査部 内田



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内田晋也(うちだしんや)

略歴

1973年千葉生まれ。大学時代は経済学部にて国際貿易金融論を専攻し卒業。1996年より現三菱UFJモルガンスタンレー証券にて営業職として勤務。20歳代で手数料ランキング1位を成し遂げる。その後、極東証券に移籍しディーラーへ転身。ポジション3000万からスタートし、そこから6000万→1億→3億→6億と目覚ましい活躍をするも、これまで20年間で培った経験を個人投資家へ伝えたいとの思いから投資助言の道へ。2017年7月よりG&Dアドヴァイザーズへ入社し現在に至る。