内田晋也の株式投資コラム
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公開日:2023年3月3日
何とか、解決の糸口を見いだせないでしょうか。
ロシアによるウクライナ侵攻から先週で1年が経過しました。
戦闘の長期化が懸念され、市民を含めた犠牲者がさらに広がることが心配されます。
これだけの時間経過と犠牲者を出してもなお、解決の糸口すら見えないことが残念でなりません。
小生が知りうる範囲でロシアほど隣国に軍隊を向けてしまう国は他にないと思っています。
中国、日本、朝鮮、ポーランド、フィンランド、スウェーデン、トルコ、アフガニスタンなど、多くの国に災厄をもたらしています。
国境を接してさえいれば彼らはやってきて、なんだかんだと大義名分を並び立てて、時々の圧政者がそれをやってしまう。
強大な軍事力で恫喝し、涼しい顔で傲慢の限りを尽くすのです。
条約履行と言う点においても、ロシアは彼らの遺伝的体質とでも言いたくなるほど平然と破る。
この戦争はロシア皇帝の気分とその気分に便乗する一部側近たちよっておこされた訳ですが、仮に軍隊を引くとして、皇帝の気分が満足する条件とは何でしょう。
それは、過去ポーランドやフィンランドでやったことが参考になります。
つまり、ロシアの威容を示すためウクライナでの壮大な総督官邸の建設、一大軍港の容認、憲法の停止、NATOとの玄関口の守りにすべく大要塞の建設、などなど。
首都キーウにはフィンランドのヘルシンキ同様にロシアの国教であるギリシャ正教の大殿堂を作り、壮麗な伽藍を作りたがるかも知れません。
なぜなら、制度上の健全な批判機関を持たない独裁皇帝とその側近で構成された恐るべき帝政ですから。
つまり、暴君と取り巻きの成れの果てですから。
ここまで遠慮会釈ない、作法もへったくれもないロシアの態度は、外交というにはあまりに酷過ぎると言えるでしょう。
やはり相手が自身より小国で、よるべも少なく、かつ核兵器を持たないと言う点で倫理的良心をわずかにしか感じずにすむと言う皇帝の気分があると思うのです。
この皇帝の気分にのせられ、祖国のためと鼓舞された若者が勇み、戦線に赴いたとしても、愛国心の高揚感は死の恐怖を前にあっけなく崩れ去っていることを知るべきです。
何とか、解決の糸口を見いだせないでしょうか。
投資調査部 内田
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内田晋也(うちだしんや)
1973年千葉生まれ。大学時代は経済学部にて国際貿易金融論を専攻し卒業。1996年より現三菱UFJモルガンスタンレー証券にて営業職として勤務。20歳代で手数料ランキング1位を成し遂げる。その後、極東証券に移籍しディーラーへ転身。ポジション3000万からスタートし、そこから6000万→1億→3億→6億と目覚ましい活躍をするも、これまで20年間で培った経験を個人投資家へ伝えたいとの思いから投資助言の道へ。2017年7月よりG&Dアドヴァイザーズへ入社し現在に至る。
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