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【真実一路】内田晋也の投資コラム

【1月20日】~トイレなきマンション~

2023年1月20日

長い目で見て、原子力発電には難題やリスクが伴います。

溜まり続ける使用済み核燃料の再処理は全くとして計画できず、高レベル放射性廃棄物の最終処分も見通せていない。

安全面でも将来にわたる安定供給の面でも甚だ疑問が付きまとうのに。

岸田首相は原発政策の転換を正式に決定しました。

原則40年の「寿命」を60年に延長し、次世代型原発への建て替えなど、国民的な議論を経た覚えなど全くなく、国会審議すら尽くしていません。

19日に東電旧経営陣に対する司法判断として無罪の判決が出ましたが、市民感覚と、司法判断との深い溝が改めて突き付けられました。

原発事故から11年以上たっても故郷に戻れない人は多いと聞きます。

深刻な影響を人々や環境に与えた責任を誰も問われなくていいのか。

しかも東京に限って言えば、新築一戸建て住宅への太陽光パネルの設置も義務化とするなどエネルギー基本計画が大きく動き出しています。

核のゴミと今後廃棄されるであろう大量のパネルと、きちんと処理できるのでしょうか。

その体制作りを義務化する必要もあるのではないかと思うのです。

「トイレなきマンション」状態が続く原発と太陽光パネル。

無責任な後始末だけは避けねばなりません。

投資調査部 内田
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内田晋也(うちだしんや)

略歴

1973年千葉生まれ。大学時代は経済学部にて国際貿易金融論を専攻し卒業。1996年より現三菱UFJモルガンスタンレー証券にて営業職として勤務。20歳代で手数料ランキング1位を成し遂げる。その後、極東証券に移籍しディーラーへ転身。ポジション3000万からスタートし、そこから6000万→1億→3億→6億と目覚ましい活躍をするも、これまで20年間で培った経験を個人投資家へ伝えたいとの思いから投資助言の道へ。2017年7月よりG&Dアドヴァイザーズへ入社し現在に至る。