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【真実一路】内田晋也の投資コラム

【12月16日】~サッカーを見るのはテレビ?それとも・・・~

2022年12月16日

4年に1度のビックイベント、サッカーワールドカップ・カタール大会も残すところあと2試合となりました。

メッシ擁するアルゼンチンが悲願の優勝となるか、破竹の勢いを見せたモロッコを撃破したフランスが勢いそのまま勝利をもぎ取るか、この試合に勝った方がサッカー界最高の栄誉であるワールドカップの優勝トロフィーを手にします。

4年前の2018年、試合はテレビで見るのが当たり前でしたが、今大会はスマホやパソコンで観戦する人が大幅に増えたそうです。

全64試合がABEMAでネット配信される一方、テレビ中継は41試合と6割にとどまっており、見たい方をトコトン楽しませる点で画期的となりました。

しかも4台のカメラ映像が同時配信されたため、好きな映像を見たり、本田さんの親しみある解説に聞き入ったりと多様な楽しみを提供したのも魅力だったのでしょう。

さらにその前の2002年の日韓大会ではスカパーが全64試合を放送し、有料多チャンネル放送の知名度を一気に高めました。

当時はまだスマートフォンがなかったことを考えると、この20年の技術革新のスピードに驚かされます。

かくして、少し前の常識が常識でなくなることがビジネスの世界では往々にして起こり得ます。

企業のメインバンクという考え方ですら実店舗を持たないネットバンキングにとって代わりつつあり、新興企業や中小企業で重宝されているのだそう。

企業を取り巻く事業環境は、いつの世も変化しており、その変化を的確に捉えた企業のみが発展の恩恵に与ると言うわけです。

即ち、この時代の面白さを端的に記せば、

コロンブスがアメリカ航路を発見し、ヴァスコ・ダ・ガマがインド航路を発見した15世紀の大航海時代のように。

ゴールドラッシュに誘われ、西部の荒野を突き進んだアメリカ19世紀の大開拓時代のように。

西洋文明をことごとく吸収し、日本が近代化を推し進めた明治大正時代の大発展期のように。

そんな時代と比肩できるほどの大激変期が今、我々の前に横たわっているのです。

大激変期には多くのビジネスチャンスと言う名の、富の収奪が存在します。

アメリカンドリームは有名な言葉ですが、サクセスストーリーは欧米だけの特権ではありません。

近い将来、新エネルギーやバイオ技術・AIなど、過去の「常識」を覆すとてつもない変化が矢継ぎ早に訪れるでしょう。

経済学者ケインズは言っています。

「どうような経済の実際家(=実務家)も、過去のある経済学者の奴隷である」。

経験を持つ人間が間違えるのは、過去の古い思想を引きずり、それが未来にも通用すると勘違いするからに他なりません。

良かれ悪しかれ危険なのは過去の経験則と言う、錆びた信条と言えるのではないでしょうか。

今こそ経験則から離れて、実利的で独創的な技術やアイデアに向き合うべきだと思うのです。

サッカーを、流行りのABEMAではなく、テレビで見ながらもっともらしく言っております。

投資調査部 内田
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内田晋也(うちだしんや)

略歴

1973年千葉生まれ。大学時代は経済学部にて国際貿易金融論を専攻し卒業。1996年より現三菱UFJモルガンスタンレー証券にて営業職として勤務。20歳代で手数料ランキング1位を成し遂げる。その後、極東証券に移籍しディーラーへ転身。ポジション3000万からスタートし、そこから6000万→1億→3億→6億と目覚ましい活躍をするも、これまで20年間で培った経験を個人投資家へ伝えたいとの思いから投資助言の道へ。2017年7月よりG&Dアドヴァイザーズへ入社し現在に至る。