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【真実一路】内田晋也の投資コラム

【12月9日】~盾から矛へ、やむを得ない転換~

2022年12月9日

敵国のミサイル基地をたたき、日本への攻撃を阻む敵基地攻撃能力の保有に自民、公明両党が合意しました。

今まで日本は金科玉条のように守ってきた専守防衛と言う建前のもと自衛隊は「盾」に徹し、「矛」は米軍に委ねる構図でしたが、もはやその時代も終わったのだと思います。

『専守防衛や非核三原則という冷戦時代の思考では、もはや国は守れない。』

実はこれ、元自衛隊最高幹部が語った言葉ですがこの言葉が示す通り、これまでの姿勢は改めなければならないのかもしれません。

これは「軍から守る」から「軍が守る」時代になったと言う事です。

つまり有事を想定せよと言う事です。

攻め込まれそうになった場合、相手国を容赦なく攻撃せよと言う事です。

躊躇うなと言う事です。

聞くところによれば、前米大統領トランプ氏が北朝鮮問題に関し、「なぜ日韓で解決しないのか」と側近に不満を漏らしたと言います。

日本上空を通過した北朝鮮の弾道ミサイルについても「日本はなぜ迎撃しなかったのか」と不平をこぼしたそう。

要するに「金と手間がかかるなら日韓で解決しろ」という事なのでしょう。

自衛隊は従来の在日米軍とのリンクがあって初めて能力を発揮するというあり方をやめ、削るべきは削り、増やすべきは増やす。

日本の地勢と国力に合わせて完結した戦力を整備してゆくのが正しいやり方です。

攻撃力増強の第一歩としてレイセオンテクノジー社製のトマホークミサイルの購入が検討されているようですが、これはあくまでもその一歩に過ぎません。

くしくも本原稿執筆時は12月8日、真珠湾攻撃が行われた日からちょうど81年目を迎える日。

当時の日本は米英への攻撃成功に熱狂した様ですが、それが国民に塗炭の苦しみを与える悲劇の入り口でもありました。

今日その日に専守防衛の枠組みを超えざるを得ない考えを記すことに、甚だ不本意な思いです。

軍事・防衛銘柄で弾道炸薬、ミサイル填薬、砲弾填薬を手掛け、関連銘柄の中で筆頭の営業利益率15%を誇る【4403】日油を挙げたいと思います。

投資調査部 内田
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内田晋也(うちだしんや)

略歴

1973年千葉生まれ。大学時代は経済学部にて国際貿易金融論を専攻し卒業。1996年より現三菱UFJモルガンスタンレー証券にて営業職として勤務。20歳代で手数料ランキング1位を成し遂げる。その後、極東証券に移籍しディーラーへ転身。ポジション3000万からスタートし、そこから6000万→1億→3億→6億と目覚ましい活躍をするも、これまで20年間で培った経験を個人投資家へ伝えたいとの思いから投資助言の道へ。2017年7月よりG&Dアドヴァイザーズへ入社し現在に至る。