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【真実一路】内田晋也の投資コラム

【4月8日】~カティンの森ふたたび~

2022年4月8日

後ろ手に縛られた遺体が穴に無造作に放り込まれていく。

そんな場面が映画「カティンの森」に描かれています。

第二次大戦中にソ連がポーランドに侵攻し東部を併合、その際に20000人を殺害しカティンの森に遺棄したというものです。

その後ドイツがソ連が侵攻し、虐殺の山を発見したことで事件が表面化、世界に告発しましたが、今度はソ連が宿敵ドイツの仕業であると嘘の抗弁。

1945年にポーランドがソ連の衛星国になったことからその後カティンの森事件はタブーとなりましたが、1990年ゴルバチョフさんが自国の犯行と認め謝罪。

結局事件が決着したのは冷戦が終結してからでした。

今のウクライナと今後の行く末を見ているようです。

それにしも・・・。

他国を軍事力で侵攻して併合するスタイル。

後ろ手に縛って頭部を打ち抜くスタイル。

チェチェンや満州で実際に行われた強制連行や虐殺といったやり口そのものが、ロシア軍の伝統なのでしょうか。

戦争の裏面史を紐解けば、この手の残虐行為そのもの自体、枚挙にいとまもありません。

とりわけ軍規が悪いことがお家芸のロシア軍ですから、なおさらなのかも知れません。

この事態に際し、国際刑事裁判所(ICC)が戦争犯罪と人道に対する罪の疑いで、既に証拠集めを始めているそうです。

旧ユーゴスラビア紛争では、国連安全保障理事会が国際戦争犯罪法廷を設置し、市民を虐殺した元大統領らを訴追したこともあります。

市民を犠牲にする戦争犯罪は許されません。

事実が明らかになれば、今はロシア寄りの国々に翻意を促すことにもなるでしょう。

ロシアに撤退を決断させる圧力にもなるでしょう。

国際社会は結束して事実解明を急ぐべきです。

因みに米軍需産業の大手三社レイセオン・テクノロジーズ(RTX)、ノースロップグラマン(NOC)、ロッキードマーチン(LMT)が高値を取りつつあるようです。

米軍の介入を市場が先回りしているようで不気味に感じます。

ただの先回りであることをただただ祈るばかりです。

投資調査部 内田
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内田晋也(うちだしんや)

略歴

1973年千葉生まれ。大学時代は経済学部にて国際貿易金融論を専攻し卒業。1996年より現三菱UFJモルガンスタンレー証券にて営業職として勤務。20歳代で手数料ランキング1位を成し遂げる。その後、極東証券に移籍しディーラーへ転身。ポジション3000万からスタートし、そこから6000万→1億→3億→6億と目覚ましい活躍をするも、これまで20年間で培った経験を個人投資家へ伝えたいとの思いから投資助言の道へ。2017年7月よりG&Dアドヴァイザーズへ入社し現在に至る。