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【真実一路】内田晋也の投資コラム

【7月19日】~参院選挙の注目ポイント~

2019年7月19日

※京都アニメーションで起きた事件を受け、大変遺憾であるとともに強い怒りを感じます。

被害者の方々とそのご家族の方々に哀悼の意を表します。

そして負傷者の方々の一刻も早いご回復をお祈り申し上げます。※


第25回参議院議員選挙が7月21日に投開票となります。

ご存知の方も多いかと思いますが参議院には解散がなく、議員の任期は6年ですが、3年毎に定数の半分を入れ替える選挙が実施されます。

今回の参院選で注目される議席数は、「53」、「63」、「86」です。

「53」は、与党である自民党と公明党が、参議院で過半数(123議席)に達するための議席数です。

自公両党の非改選議席は70議席ですので、今回の参院選では53議席を取ればよいことになります。

安倍首相はこれを勝敗ラインに設定しています。

「63」は、与党が今回改選となる124議席の過半数をおさえる議席数で、自民党の二階幹事長らが勝敗ラインとして掲げています。

「86」は、与党を含む改憲勢力が、参議院で改憲発議に必要な3分の2(164議席)に達するための議席数です。

自公両党に、日本維新の会などを加えた改憲勢力の非改選議席は78議席ですので、今回の参院選では86議席が必要になります。

なお、複数の国内大手メディアによる世論調査によれば、与党が今回改選となる124議席の過半数をおさえる63議席を獲得する勢いをみせている模様です。

安倍首相が勝敗ラインに設定した、与党が参議院で過半数に達するための改選53議席の獲得は、低めの勝敗ラインとの見方が多く、市場でもほぼ織り込み済みと思われます。

仮に与党が改選過半数の63議席確保ということになれば、政権安定の観点から市場がいったん好感することも想定されます。

少なくとも過度な警戒感は後退するでしょう。

一方で市場にとってやはりネガティブな反応となりそうなのは、与党が改選53議席を獲得できなかった場合です。

安倍政権の求心力低下や、政局の不透明感増長につながりますが、世論調査をみる限り、53議席未達の可能性は低いように思われます。

何れにしても日曜日のテレビ番組は各局とも選挙報道一色といったところでしょう。

それではまた来週お会いしましょう。

投資調査部 内田
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内田晋也(うちだしんや)

略歴

1973年千葉生まれ。大学時代は経済学部にて国際貿易金融論を専攻し卒業。1996年より現三菱UFJモルガンスタンレー証券にて営業職として勤務。20歳代で手数料ランキング1位を成し遂げる。その後、極東証券に移籍しディーラーへ転身。ポジション3000万からスタートし、そこから6000万→1億→3億→6億と目覚ましい活躍をするも、これまで20年間で培った経験を個人投資家へ伝えたいとの思いから投資助言の道へ。2017年7月よりG&Dアドヴァイザーズへ入社し現在に至る。