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【真実一路】内田晋也の投資コラム

【10月4日】~証券会社の半沢○樹~

2018年10月5日

就職支援企業が発表した就職希望企業ランキングでみずほ銀行が昨年の1位から17位に、三井住友銀行も5位から14位に急降下したことが話題となりました。

銀行員が常に上座に座る時代は、すでに過去の話となったのでしょうか。

ドラマ「半沢直樹」が銀行の内部情報をあからさまに、いささかオーバーに描いてからちょうど5年が経過します。

アベノミクスによる金融緩和の影響から収益基盤が揺らぎ、更には窓口利用客の大幅な減少も相まって旧来型の銀行業が曲がり角を迎えております。

まるで構造不況業種に入りつつあるように見えるのは私だけではないでしょう。

規制緩和、インターネット、ブロックチェーンなどの金融技術の進化により金融機関の利潤機会は小さくなっており、儲けが出にくい構造は恐らく日本に限らず世界的な現象と言えるでしょう。

かつてのレコード産業やフィルム産業がそうであったように金融の担い手が銀行から新業態に転換される日も近いかも知れません。

そこには金融利益の源泉が集約されると見ており見逃すべきではないでしょう。

小生が新卒で入社した銀行系証券は親会社の影響を見事なまでに濃厚に受ける体質を持っていました。

数字の達成にどん欲だったこともあり、親銀行が管理していた超大口客の外貨建て資産を子会社証券に移管することを画策した過去があります。

顧客の了解も得て銀行の支店長決済を待つばかりだったのですが・・・

残念ながらこっぴどくお叱りを受けることになってしまいました。

子会社風情の分際で何様のつもりだとお冠の支店長に、連結決算だからいいのではとの申し入れをしましたが、即座に却下され厳しい叱責を親銀行から受けてしまいました。

「やられたらやり返す、倍返しだ」と言いたいところですが尻尾をまいて逃げてきたのが実情です。

ドラマのようにはとても、とても・・・。

斜陽化する銀行に一泡吹かせるには・・・・・その辺の話は別の機会に。

それではまた来週お会いしましょう。

投資調査部 内田

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内田晋也(うちだしんや)

略歴

1973年千葉生まれ。大学時代は経済学部にて国際貿易金融論を専攻し卒業。1996年より現三菱UFJモルガンスタンレー証券にて営業職として勤務。20歳代で手数料ランキング1位を成し遂げる。その後、極東証券に移籍しディーラーへ転身。ポジション3000万からスタートし、そこから6000万→1億→3億→6億と目覚ましい活躍をするも、これまで20年間で培った経験を個人投資家へ伝えたいとの思いから投資助言の道へ。2017年7月よりG&Dアドヴァイザーズへ入社し現在に至る。