投資の前にコレだけは知っておこう
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公開日:2021年9月17日
【9/17】第307回 カレンダー効果(アノマリー)に注目



日経平均株価などの株価は、月別で見るとある程度の傾向が見て取れると言われることがあります。これは、アノマリー(anomaly)の一種とされます。
 アノマリーとは、異常とか異質、異例という意味の言葉で、投資の世界では、ポートフォリオ理論などでは説明できない経験則や規則性のことを指します。
 なかでもカレンダー効果というのは、特定の月だけ上がりやすかったり、特定の月だけ下がりやすかったりすることをいいます。
 なぜそのような傾向が表れるのかは、きちんと証明はできていませんが、多くの事業会社や運用会社は、決算時期の前では資金を動かしにくく、決算時期を過ぎたあたりでは動かしやすい。結果として、特定の月の株価が上昇しやすくなる傾向が認められるわけです。その結果、日本では、年初あたりや4月あたりに上昇しやすい傾向が見られます。
 昔から、夏場の株式相場を表す言葉としては、「夏枯れ」という言葉があり、上昇しづらい傾向があるようです。
 理由としては、休暇を取る投資家がいることや、7−9月期の経済指標の発表、多くの企業の決算発表などを控えて、材料不足になりやすいことなどが背景になっていると考えられます。
 今年の8月の株価動向を振り返っても、コロナ禍が続いたことや、景気回復が遅れるのではないかといった予想など、不透明要素が多く、上昇しづらい展開が続きました。コロナとの戦いはまだまだ長期化しそうです。
 ちなみに、過去30年間の8月、9月の日経平均株価の騰落率を調べたところ、8月は合計16回上昇し、平均騰落率はマイナス0.93%、9月は合計20回上昇し、平均騰落率はマイナス0.63%と、12カ月のなかでは最も平均騰落率の低い2カ月であることが分かりました。
 ただ、アベノミクスが打ち出されて以降となる2012年終盤以降の8年間で見ると、8月はやはり低い平均騰落率でしたが、9月については6回上昇し、平均騰落率は1.34%と比較的よくなっています。近年の9月については、8月のさえない展開を受けて少し戻るような動きだったようです。
 2013年以降の9月で下落したのは、中国人民元の切り下げの影響を受けた2015年、朝鮮半島を巡り地政学リスクが高まり、米国トランプ政権の不安定感が見られた2017年の2回だけでした。
 10月から12月までの平均騰落率を見ると、やはりアベノミクス後の好調さが目立ちます。2012年以降では8回上昇し、平均騰落率は8.61%でした。
 今後の相場については、引き続きコロナの状況次第と言えそうですが、日経平均株価のPER(株価収益率)は8月30時点の予想ベースで13.02倍(日本経済新聞より)となっており、比較的割安な水準とも考えられます。さて、年末にかけて株価はどうなるでしょうか。 «前の記事
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