投資の前にコレだけは知っておこう!

【5月12日】パッシブ運用とアクティブ運用の違い

2009年5月12日

一般に、投資信託(ファンド)の運用手法の違いとして、パッシブ運用とアクティブ運用という違いがあります。
 ご存じの方もいるかもしれませんが、この違い、実は、けっこう奥深いものなのです。今回は、まず、簡単な違いからまとめてみましょう。
 パッシブ運用とは、投資信託の運用目標とされるベンチマークに値動きが連動するように運用する手法です。ベンチマークとは、ファンドごとに設定される運用目標となる指標のことで、例えば、国内株式の場合、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)がベンチマークとして設定されるケースが一般的です。パッシブ運用は、このような指標に連動するように運用する方法で、代表的なファンドにインデックスファンドやETFなどがあります。
 一方、アクティブ運用とは、運用目標とされるベンチマークを上回る運用成果を目指す運用手法です。例えば、国内株式で運用するアクティブ運用のファンドの場合、ベンチマークがTOPIXだったとすると、運用担当者であるファンドマネージャーは、TOPIXを上回る運用成果を目指してアクティブに銘柄の売買を行います。しかし、アクティブ運用が常にベンチマークを上回る運用成果になるのかというと、そうでもありません。実際にはベンチマークを下回る運用成果になってしまう場合もあります。
 それから、パッシブ運用とアクティブ運用の特徴として、パッシブ運用のほうが投資家にとって低コストである点が挙げられます。投資信託のコスト(手数料)としては、購入時にかかる販売手数料と、保有時に信託財産のなかから毎日差し引かれる信託報酬がありますが、パッシブ運用とアクティブ運用とでは、後者の信託報酬が大きく違う傾向にあります。ベンチマークに連動させるべく機械的に運用しているパッシブ運用のほうが信託報酬は安く、ファンドマネージャーがアクティブに銘柄の入れ替えなどを行っているアクティブ運用は信託報酬が高くなっているのです。
 ベンチマークを上回る運用成果が期待できる分だけコスト負担が重いと考えればよいのでしょうが、実際の運用実績はともなっていないことも多いので、判断が難しいところです。(次回に続く)
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菱田雅生(ひしだまさお)

  • ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))
  • 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
  • 2級DCプランナー
  • 住宅ローンアドバイザー
  • 金融知力普及協会認定インストラクター

略歴

1969年東京生まれ。早稲田大学法学部卒業後、大手証券会社、独立系FP会社を経て、2005年8月よりフリーに。現在は、相談業務や、原稿の執筆、セミナー講師等に従事する傍ら、TV・ラジオ出演などもこなす。

書籍

「お金を貯めていくときに大切なことがズバリわかる本」すばる舎 (2018/1/25)

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  • 当社ではFP技能士の資格を有するものをファイナンシャルプランナーと表記します。
  • CFPR、CERTIFIED FINANCIAL PLANNERR、サーティファイド ファイナンシャルプランナーRは米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)の登録商標で、FPSBとのライセンス契約の下に、日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認めています。