【9月24日】株式はインフレに強いってホント?
2008年9月24日
その昔、「財産三分法」と呼ばれる考え方がありました。お金を持っていたら、現金や預金としてだけでなく、株(株式)や土地(不動産)にも分けておいたほうがいいというものです。
第二次世界大戦後、戦後の復興から高度経済成長時代を経てバブル経済のピークまで、株価や土地の値段は多少の上下を繰り返しつつも、長期間にわたって上昇基調にありました。
1949年に再開した東京証券取引所。再開初日である5月16日(月)の日経平均株価の終値は176円21銭でした。その約20年後の1969年11月20日(木)に筆者は誕生しましたが、その日の終値は2,210円60銭。さらに約20年後の1989年12月29日(金)に、バブル期の高値である38,915円87銭に達したのです。最初の20年間で10倍強、次の20年間で20倍弱になったことがわかります。
株価の上昇や土地の価格の上昇が加速度的に続いたバブル期までは、物価上昇を大幅に上回っていたので、物価上昇によって目減りする現金や預金よりも、株式や不動産を持っていたほうが財産の価値を守ることができたわけです。
あと1年ほど経ちますと、バブル期のピーク時から20年が経過することになりますが、はたして日経平均株価はいくらになっているのか。このままいくと、おそらくこの20年間で3分の1程度になったことを確認できるかと思われます。
よく金融機関などが作成する資料には、過去40年や50年といった超長期の期間で比較して、物価の上昇よりも株価の上昇のほうが大きいと結論づけているものが散見されます。それらが一概に間違いであるとはいえないのですが、そのような資料を見る際は、データの出発点が変わると結果も大きく異なってくる可能性があることを認識しておくことが大切です。
仮に、バブル期のピークを出発点にしたら、確実に物価上昇のほうが高くなります。インフレに備えて株式を持つことが有効だと言われる場合が多いですが、どんな経済情勢下でも有効かというと、必ずしもそうとはいえないので注意が必要です。資産運用の常識とされる事柄は、時として非常識に変わる場合もあるのです。
第二次世界大戦後、戦後の復興から高度経済成長時代を経てバブル経済のピークまで、株価や土地の値段は多少の上下を繰り返しつつも、長期間にわたって上昇基調にありました。
1949年に再開した東京証券取引所。再開初日である5月16日(月)の日経平均株価の終値は176円21銭でした。その約20年後の1969年11月20日(木)に筆者は誕生しましたが、その日の終値は2,210円60銭。さらに約20年後の1989年12月29日(金)に、バブル期の高値である38,915円87銭に達したのです。最初の20年間で10倍強、次の20年間で20倍弱になったことがわかります。
株価の上昇や土地の価格の上昇が加速度的に続いたバブル期までは、物価上昇を大幅に上回っていたので、物価上昇によって目減りする現金や預金よりも、株式や不動産を持っていたほうが財産の価値を守ることができたわけです。
あと1年ほど経ちますと、バブル期のピーク時から20年が経過することになりますが、はたして日経平均株価はいくらになっているのか。このままいくと、おそらくこの20年間で3分の1程度になったことを確認できるかと思われます。
よく金融機関などが作成する資料には、過去40年や50年といった超長期の期間で比較して、物価の上昇よりも株価の上昇のほうが大きいと結論づけているものが散見されます。それらが一概に間違いであるとはいえないのですが、そのような資料を見る際は、データの出発点が変わると結果も大きく異なってくる可能性があることを認識しておくことが大切です。
仮に、バブル期のピークを出発点にしたら、確実に物価上昇のほうが高くなります。インフレに備えて株式を持つことが有効だと言われる場合が多いですが、どんな経済情勢下でも有効かというと、必ずしもそうとはいえないので注意が必要です。資産運用の常識とされる事柄は、時として非常識に変わる場合もあるのです。