投資の前にコレだけは知っておこう!

【7月22日】 銀行の預金って本当に安全?

2008年7月22日

 FPとして相談業務などを行っていると、気付くことがあります。それは、預金が安全だと思い込んでいる人が多いという点です。
 確かに預金は、銀行が破綻しても一定額(1金融機関につき1人あたり元本1,000万円とその利息)までは守られますし、原則として元本保証なので、見た目の金額が減ることはありません。しかし、一般の人はあまり意識していない「お金の価値の変化」を考えますと、預金が安全だとは一概にいえなくなるのです。
 たとえば、物価上昇が起きたとすると、その分だけお金の価値は減少します。いまから40年近く前、公務員の初任給は3万円程度だったそうですが、それが現在では20万円程度。昔なら1万円札1枚で約10日間過ごせたのが、現在では1日半しか生活できなくなっているわけです。それだけ1万円札の価値が大きく下がってしまったのです。
 今後も物価が上がっていけば、それだけお金の価値は下がります。預金につく利息が物価上昇を上回るならいいですが、物価上昇率よりも低い率でしか利息がつかなかったとすると、いくら見た目の金額が減っていなくても、実質的には目減りしていることになります。現在の日本で物価がどんどん上昇し続けていくことは考えにくいと思いますが、原油価格の上昇や円安などが続けば、国内の物価も上昇し続ける可能性は十分にあります。
 ちなみに、為替相場における円安は、諸外国の通貨に対する円の価値の下落を意味するので、それだけでも円建ての預金は目減りしていると考えることもできます。日々の為替レートの変動によって、円建ての預金の価値も、日々変動していると考えられるわけです。円高なら円の価値が高まっているといえますが、円安は円の価値の減少を意味します。円安が続いてしまうのは、私たち日本人にとってはあまり好ましくない状態だといえるでしょう。
 やはり、このような物価上昇や円安に備えるためにも、個々人がしっかりと資産運用を考える必要があるわけです。
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菱田雅生(ひしだまさお)

  • ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))
  • 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
  • 2級DCプランナー
  • 住宅ローンアドバイザー
  • 金融知力普及協会認定インストラクター

略歴

1969年東京生まれ。早稲田大学法学部卒業後、大手証券会社、独立系FP会社を経て、2005年8月よりフリーに。現在は、相談業務や、原稿の執筆、セミナー講師等に従事する傍ら、TV・ラジオ出演などもこなす。

書籍

「お金を貯めていくときに大切なことがズバリわかる本」すばる舎 (2018/1/25)

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