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【真実一路】内田晋也の投資コラム

【2月26日】~菅官接待~

2021年2月26日

菅首相長男による総務省幹部への接待問題が尾を引いています。

官僚の哀しい性か、人事権を握る内閣に気配りし、進んで忖度を買って出た会食だったのかもしません。

法に背く「官官接待」なら、2000年に法で厳しく規制されましたが、衛星放送の権利が絡む今回の構図も当時と何ら変わりはないでしょう。

小生がまだ新入社員当時、証券会社による総会屋への利益供与事件が世間の耳目を集めました。

総会屋が証券会社の株を大量購入し、大株主の立場を利用して、不正取引を要求した――という事件なのですが、東京地検が捜査を進めると、なんと逮捕された総会屋の株購入資金の出所が第一勧業銀行(当時、現みずほ銀行)であることが判明しました。

第一勧銀が長年にわたって総会屋に460億円にのぼる巨額の不正融資を行っていたのです。

銀行の取り調べを続ける中で「MOF担」と呼ばれる大蔵省担当者を置いていたことが分かりました。

彼らは大蔵省に張りついて動向を探り、情報入手に腐心していたのです。

そんなMOF担たちに重用され、一躍脚光を浴びたのがいわゆるノー○ンしゃぶしゃぶを始めとするシモ系の店でした。

サービスの内容はご想像にお任せするとして、なぜエリートと呼ばれる彼らがこのような不祥事を繰り返すのか。

森友学園の土地取引に絡む8億円値引きもそうでしたが、やはり現内閣に対する強烈な忖度が働いたのでしょう。

同期に負けたくない、出世が遅れたくないと思う中で、全体の奉仕者であるより、出世と自身の保身が優先されていく。

今回の接待も森友問題も文書改ざんもこういう流れの中で起きている気がします。

マスコミもテレビは電波免許で縛られ、新聞も発表モノがほとんどで、切り込んだ調査報道や批判はほぼしていないですね。

監視の目が甘くなっているといのが今の実感です。

雑談は別として注目銘柄ですが、『青い銑鉄は【3264】スコットがお好き』ってことで。

投資調査部 内田

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内田晋也(うちだしんや)

略歴

1973年千葉生まれ。大学時代は経済学部にて国際貿易金融論を専攻し卒業。1996年より現三菱UFJモルガンスタンレー証券にて営業職として勤務。20歳代で手数料ランキング1位を成し遂げる。その後、極東証券に移籍しディーラーへ転身。ポジション3000万からスタートし、そこから6000万→1億→3億→6億と目覚ましい活躍をするも、これまで20年間で培った経験を個人投資家へ伝えたいとの思いから投資助言の道へ。2017年7月よりG&Dアドヴァイザーズへ入社し現在に至る。