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【真実一路】内田晋也の投資コラム

【1月22日】~ポセイドンの目覚め~

2021年1月22日

「AKIRA」は、大友克洋氏による未来の制圧的な社会を舞台にした無法な青年たちの傑作SF漫画です。

1982年から連載開始されましたが近未来の独特な世界観や特異なストーリー展開もあって、天才大友氏の名を世に知らしめた作品となりました。

日本よりも世界で評価されており、歴史的作品として絶賛されています。

ご存じの方も多いかも知れませんがネットでこの作品が「予言の書」として騒がれています。

【東京五輪を予知】・・・1982年連載開始ですが、ストーリーの中では2020年開催とズバリ的中。

【伝染病への言及】・・・物語のなかで「WHO伝染病対策を非難」とのフレーズがあり。

【新国立競技場】・・・・ザハ・ハディット氏の当初案と、物語中の競技場が似ている。

などなど。

いかにも、ネット世界の怪しげな「都市伝説」といった印象で、あえて言及するまでもないネタ程度なんです。

ところが英有力紙タイムズが「2020年東京五輪・再延期」といった報道が流れ始め、相場も無視できない状況が現出しました。

政府関係者のなかで「内内に結論付けた」と含んだ言い回しで報じており、どうやらプランBに向けて動き出した感なのです。

東京五輪の経済波及効果は、東京都の試算で32兆、米タイム誌で20兆円であり「話半分」としても10兆円規模になります。

今年の日本経済を展望する場合、仮に「プランB」のシナリオとなれば、そのマイナス効果は大きいです。

リセッションの可能性に言及せざるを得ない事態ですね。

米大手証券・欧州系証券のショートポジションの積み上げとなれば、ヘッジファンドにとって猫にマタタビ、お女郎に小判の魅力となるでしょう。

ここ数か月で投資家のリスク感覚は一部麻痺していたこともあり信用リスク=ポセイドンの目覚めとなるのか、ちょっと注目しています。

まずはVIXそしてCDSの動きに注目したいですね。

投資調査部 内田



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内田晋也(うちだしんや)

略歴

1973年千葉生まれ。大学時代は経済学部にて国際貿易金融論を専攻し卒業。1996年より現三菱UFJモルガンスタンレー証券にて営業職として勤務。20歳代で手数料ランキング1位を成し遂げる。その後、極東証券に移籍しディーラーへ転身。ポジション3000万からスタートし、そこから6000万→1億→3億→6億と目覚ましい活躍をするも、これまで20年間で培った経験を個人投資家へ伝えたいとの思いから投資助言の道へ。2017年7月よりG&Dアドヴァイザーズへ入社し現在に至る。